- 解決できる悩み
- 大企業の縦割りの組織で、自分の裁量が狭い
- 新しいことに挑戦する機会が少ない
- 人間関係が嫌で、仕事に集中できない
- この記事の信頼性
大企業から中小企業への転職は、近年増加傾向にあります。
大きな組織の中で、自分の役割の限界や裁量の少なさから、新しい環境で働きたいと考える人は多いです。
中小企業では大企業にはない、仕事のやりがいを感じるメリットが多くあります。
しかし、メリットばかりに目がいき、デメリットを理解しないまま転職すると後悔する可能性が高いです。
私は大企業から中小企業への工場へ転職を経験しましたが、転職後のギャップに苦しみ、半年後に退職しました。
この記事では、私の体験談を交えながら、大企業から中小企業への転職で後悔しないためのポイントを解説します。
中小企業へ転職すべきかの判断材料になりますので、ぜひ最後までお読みください。
この記事でわかること
- 大企業から中小企業へ転職した体験談を知れる
- 転職後のギャップがイメージできる
- 大企業から中小企業へ転職する際の注意点がわかる
目次
大企業を辞めたいと思うきっかけ
大企業を辞めたいと思うきっかけは以下です。
- 無駄な仕事・ルールに縛られる
- 仕事の裁量権が少ない
- 昇進・出世できる見込みがない
- 人間関係に疲れた
- 異動や転勤がある
無駄な仕事・ルールに縛られる
大企業を辞めたいと思うきっかけの一つは、無駄な仕事・ルールに縛られることです。
この問題は効率性の低下だけでなく、従業員の満足度とモチベーションにも影響します。
無駄な仕事やルールの実例は以下です。
- 定型的な作業や手続きを繰り返すだけの仕事
- 上司の指示に従って、意味のない資料や書類を作成する仕事
- 部署や役職ごとに異なるルールや決まりごとで、仕事の効率が上がらない
- 仕事以外の付き合いやイベントへの参加を強制される
大企業では、組織の規模や複雑性、伝統的な文化や慣習などから、無駄な仕事やルールが生まれやすい傾向があります。
やりがいを感じられない、成長できない、ストレスが溜まるなどの理由で、転職を考える人が多いです。
仕事の裁量権が少ない
仕事の裁量権が少ないことは、大企業を辞めたいと思うきっかけの一つです。
裁量権が少ないと、従業員は自らのスキルや能力を十分に活かせず、不満を感じる場面が増えます。
裁量権が少ない事例は以下です。
- 上司の指示を都度あおぐ必要がある
- 自分の意見やアイデアを積極的に発言できない
- 仕事の進め方や方法を自分で決められない
- 成果や評価につながらない仕事を任される
大企業では大きなプロジェクトを遂行することが多く、個々の意思だけてば、中々仕事を進められません。
そのため、歯車の一部として働いている感覚となり、自分の価値を求めて大企業を離れたい気持ちが生まれやすいです。
昇進・出世できる見込みがない
大企業を辞めたいと思うきっかけの一つは、昇進・出世できる見込みがないことです。
昇進の機会が限られていると、キャリアの成長や報酬の向上が難しくなります。
- 年功序列の企業風土で、実力や成果を反映した昇進・出世が難しい
- 競争が激しく、昇進・出世の競争に勝ち抜くのが難しい
- 女性や外国人など、特定の属性の社員が昇進・出世しにくい
大企業では従業員が多い分、昇進・出世のチャンスが少なく、競争が激しくなりやすい傾向があります。
昇進・出世の見込みがないと感じた場合、このまま会社に留まるべきが悩む人が多いです。
人間関係に疲れた
人間関係に疲れたことは、多くの人が大企業を辞めたいと考える一つの理由です。
社内の人間関係が上手くいかないと、仕事のパフォーマンスや満足度、さらには精神的健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
実例は以下です。
- 上司や同僚からのパワハラやいじめ
- 部署やチームの人間関係が悪い
- 仕事の進め方や考え方について意見が合わない
このような人間関係に疲れて、大企業からの転職を考える人が増えています。
人事異動や転勤がある
大企業を辞めたいと思うきっかけとなるケースの一つは、人事異動や転勤があることです。
大企業では、組織の規模や複雑性、事業の多角化などから、人事異動や転勤が頻繁に行われる傾向があります。
特に、家族を持つ従業員や地域に根ざした生活を送っている従業員にとっては、転勤は大きな負担となります。
リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)」による調査結果は以下です。
〈対象者:20歳から59歳までの正社員〉
2023年1年間に転勤を経験した割合:2.3%(約71万人)
家族帯同の転勤は0.7%(約21万人)
単身赴任の転勤は1.6%(約50万人)
リモートワークの普及にり、転勤や人事異動が必要ない職種や業界が増えており、比較対象として見られます。
人事異動や転勤が多い大企業を辞めて、自分のライフスタイルや価値観に合った働き方をしたい人がますます増えるでしょう。
大企業から中小企業への転職で後悔しやすい理由
大企業から中小企業への転職への転職で後悔しやすい理由は以下です。
- 理想と現実のギャップが大きい
- 給料水準が下がる可能性がある
- 社会的信用が低くなる
- 周囲の能力や意識が低いと感じる
理想と現実のギャップが大きい
大企業から中小企業への転職で後悔しやすい理由は、理想と現実のギャップが大きいことです。
中小企業の実情を十分に理解せずに転職したこと、職場環境や業務内容がイメージと異なることから生じる現象になります。
多くの人が小規模な環境での自由度やフラットな組織文化に魅力を感じる一方で、中小企業独自の課題や制限に直面することが多いです。
- 仕事内容や裁量権が少なく、やりがいを感じられない
- 給与や福利厚生が下がって、生活が苦しくなる
- 人間関係が悪く、仕事がやりづらくなる
- 一人ひとりが多くの役割を担う場合が多く、負担が増える
転職後の生活や仕事のイメージを具体的に描き、それが自分に合っているかどうかを慎重に検討する必要があります。
給料水準が下がる
給料水準が下がるのとは、大企業から中小企業への転職で後悔しやすい理由の一つです。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」による比較結果は以下になります。
〈企業規模の定義〉大企業:常用労働者1,000人以上、中小企業:常用労働者100〜999人
大企業の平均月給は34万8,300円
中小企業の平均月給は30万3,300円
私は、はじめての転職で年収が下がることを理解して入社したものの、実際に給料が少なくなると生活が苦しくなりました。
大企業から中小企業への転職で後悔しないためには、給料水準の下落を十分に理解しておくことが重要である。
社会的信用が低くなる
大企業から中小企業への転職で後悔しやすい理由の一つは、社会的信用が低くなることです。
大企業と中小企業の間で、社会的認知度やブランドイメージに大きな差が存在します。
- 大企業に勤めていた人が、中小企業に転職したところ、結婚相手に反対された
- 大企業から中小企業への転職を理由に、住宅ローンの審査に落ちた
特に日本のような企業名に重きを置く文化では、中小企業への転職は周囲からの評価が低くなる可能性があります。
したがって、転職を考える際には十分な情報収集とリスク認識が必要です。
周囲の能力や意識が低いと感じる
周囲の能力や意識が低いと感じることは、大企業から中小企業への転職で後悔しやすい理由の一つです。
大企業と中小企業では、人材の採用や教育にかけるコストや体制に違いがあるため、社員の能力や意識に差が生じやすい傾向にあります。
- 大企業でバリバリ働いていた人が、中小企業に転職して、周囲の社員のレベルが低くて仕事にやりがいを感じられない
- 大企業でマネジメント経験があった人が、中小企業に転職して、周囲の社員の意識が低くて仕事が思うように進まない
大企業から中小企業への転職で後悔しないためには、周囲の能力や意識の違いを十分に理解しておく必要があります。
また、転職後の自分の役割や目標を明確にし、それに応じた企業を選ぶことが大切です。
大企業から中小企業へ転職するメリット
大企業から中小企業へ転職するメリットは以下です。
- 転勤の可能性が少ない
- 大企業で経験したスキルを活かせる
- 裁量があるので仕事にやりがいを感じる
- 意思決定のスピードが早い
- 臨時ボーナスをもらえる可能性がある
転勤の可能性が少ない
大企業から中小企業へ転職するメリットは、転勤の可能性が少ないことです。
中小企業が地域密着型であることが多く、社員の転勤が少ない傾向にあります。
転勤が少ないので、生活環境を安定させ、家族と過ごす時間を増やすことが可能です。
- 子供の教育のために、転勤の可能性がない中小企業に転職した
- 実家近くで働きたいと考え、転勤の可能性がない中小企業に転職した
私は大手企業の工場に勤めていましたが、転勤が必要になり、子育てや家族との時間を優先するため転職を決意しました。
家族との時間を大切にしたい方や、地元で安定した生活を送りたい方にとって、中小企業への転職は魅力的な選択肢といえます。
大企業で経験したスキルを活かせる
大企業から中小企業へ転職するメリットは大企業で経験したスキルを活かせることです。
中小企業では新しいアイデアやスキルを求めており、大企業で培ったスキルや経験を活かす機会が多くなります。
- 大企業で営業経験を積んだ人が、中小企業の営業部長に就任した
- 大企業でマーケティング経験を積んだ人が、中小企業のマーケティング部長に就任した
大企業で経験したスキルを活かせる企業を選べば、早期に活躍できる可能性が高くなります。
自分のスキルや経験を活かして新しい挑戦をしたいは、中小企業での活躍が期待できます。
裁量があるので仕事にやりがいを感じる
大企業から中小企業へ転職するメリットは、裁量が大きく仕事にやりがいを感じられる点です。
中小企業では、業務やプロジェクトが比較的シンプルであるため、一人ひとりの裁量が大きくなります。
自分の裁量で仕事を進めることができ、仕事にやりがいを感じられる可能性が高くなります。
ただし、これはあくまで一例であり、企業によって職場環境や個々の価値観が異なるため、転職を考える際は十分に情報収集し、慎重に判断しましょう。
意思決定のスピードが早い
大企業から中小企業へ転職するメリットは、意思決定のスピードが早いため、仕事がスピーディーに進められる点です。
- 階層が少ない: 中小企業の組織は、大企業と比べて階層が少ないため、意思決定に必要な承認プロセスがシンプルである。これにより、迅速な決定が可能となる。
- 情報の共有が迅速: 中小企業では、社員同士の距離が近く、情報の共有や意見交換がしやすい。これが意思決定の迅速性に寄与する。
中小企業では、関係者が少なく、意思決定のプロセスもシンプルであるため、意思決定のスピードが速くなります。
意思決定のスピードの迅速さは、市場の変化に素早く対応したり、新しいアイディアや提案を実現する上での大きなアドバンテージとなります。
大企業の慣習や長い承認プロセスに疲れた人にとっては、中小企業の動きやすさが魅力的に見えるでしょう。
臨時ボーナスをもらえる可能性がある
大企業から中小企業へ転職するメリットは、臨時ボーナスがもらえる可能性がある点です。
中小企業では、業績や成果に応じて臨時ボーナスを支給するケースがあります。
- 柔軟な給与体系: 中小企業では大企業と比べて給与体系が柔軟で、業績や個人の貢献に応じて臨時のボーナスを支給することがある。
- 個人の貢献が目立ちやすい: 中小企業の場合、社員一人ひとりの役割や貢献が目立ちやすく、その結果を評価される確率が高まる。
- 短期的な業績向上に対する報酬: 大手企業は組織が大きいため、長期的な業績向上を重視することが多いが、中小企業は短期間での業績向上を即座に評価し、報酬としてボーナスを支給することがある。
私は入社4ヶ月であるプロジェクトを完遂させたところ、臨時でボーナスが支給されました。
中小企業への転職は、個人の能力や貢献が評価されやすく、臨時のボーナスをもらえる可能性が高まります。
ただし、必ずしも全ての中小企業で当てはまるわけではなく、都度支給されるわけではありません。
大企業から中小企業へ転職するデメリット
大企業から中小企業へ転職するデメリット
- 教育体制が整備されていない
- 担当外の仕事を任せられる
- ハラスメントに対する意識が低い
- 福利厚生が少ない
- 経営が安定しない可能性がある
教育体制が整備されていない
大企業から中小企業へ転職するデメリットは、教育体制が整備されていない点です。
中小企業では、人材育成にかける予算や体制が限られているため、教育体制が整備されていないケースがあります。
教育制度自体が存在しない場合や、OJT(On the Job Training)が主体となることが多く、組織全体としての教育体制が整っていない場合があります。
- 厚生労働省「令和2年中小企業の労働条件等に関する実態調査」によると、中小企業の社員教育費は、大企業の約3分の1となっています。
- 中小企業庁「中小企業における人材育成に関する調査」によると、中小企業の3割以上が、人材育成に課題を感じています。
- 大企業で新入社員研修でさまざまなスキルを身につけた人が、中小企業に転職して、OJTでしかスキルを身につける機会がなくなった
- 大企業で資格取得支援制度を利用して、資格を取得した人が、中小企業に転職して、資格取得支援制度がないことに戸惑った
教育体制が整備されていないと、新しいスキルや知識を身につける機会が限られ、キャリアアップが難しくなる可能性があります。
したがって、大企業から中小企業へ転職する際には、教育体制の違いを理解し、自己学習能力を高めるなどの対応が必要です。
担当外の仕事を任せられる
大企業から中小企業へ転職するデメリットは、担当外の仕事を任せられる点です。
中小企業では、業務やプロジェクトが比較的シンプルであるため、一人ひとりが担当する範囲が広くなります。
- 人員の限界: 中小企業は従業員の数が限られているため、一人ひとりが多岐にわたる業務を担当することが求められる場合がある。
- フレキシブルな業務内容: 中小企業の特性として、業務内容がフレキシブルであるため、定義されている業務範囲を超えるタスクが増えることがある。
- リソースの制約: 限られたリソースの中で最大の効果を求められるため、多様な業務を経験することが期待される。
大企業から中小企業へ転職して担当外の仕事を任された事例は以下です。
- 大企業で営業担当だった人が、中小企業で営業だけでなく、マーケティングや広報も担当するようになった
- 大企業でエンジニアだった人が、中小企業でエンジニアだけでなく、営業やカスタマーサポートも担当するようになった
- 工場の生産ライン業務だけでなく、生産計画や品質管理、場合によっては出荷業務も担当することになった
仕事の幅が広がるメリットがある一方で、仕事量が増えたり、スキルや知識が不足したりするデメリットもあります。
転職を検討する際には、自分のキャリアビジョンと合致するかどうかを十分に考慮することが重要です。
ハラスメントに対する意識が低い
大企業から中小企業へ転職するデメリットは、ハラスメントに対する意識が低い点です。
大企業では、ハラスメントに対する意識が高まり、企業としてハラスメント防止対策を講じているケースが多くあります。
一方、中小企業では、ハラスメント防止対策が十分に講じられていないケースがあり、ハラスメントの被害にあう可能性があります
厚生労働省による2022年4月から義務化されているパワーハラスメント防止措置が、まだまだ定着していない中小企業が多いのが実態です。
実際に私が転職した地域密着型の中小企業ではハラスメントに対する意識が低く、パワハラが蔓延している企業でした。
以上のことから、大企業から中小企業へ転職する際には、ハラスメントに対する意識や対策が低い可能性があるというデメリットを理解しておく必要があります。
福利厚生が少ない
大企業から中小企業への転職を検討する際、福利厚生が少ないことがデメリットとして考えられる。
大企業はしっかりとした福利厚生を用意していることが多く、住宅ローン制度や不動産購入割引制度、家賃補助制度などの福利厚生が提供されています。
一方で、中小企業では福利厚生の平均的な導入制度や施策が限られていることが多いです。
- 厚生労働省「令和2年中小企業の労働条件等に関する実態調査」によると、中小企業の労働者の5割以上が、家族手当や住宅手当などの各種手当が支給されていないと回答しています。
- 中小企業庁「中小企業における福利厚生に関する調査」によると、中小企業の3割以上が、社員の福利厚生に十分な予算がないと回答しています。
しかし、中小企業の場合でも、ユニークで魅力的な福利厚生を提供している場所もあります。
転職先を選ぶ際には自分自身のライフスタイルや価値観に合った福利厚生を提供している企業を選ぶことが重要です。
経営が安定しない可能性がある
大企業から中小企業への転職を考える際、中小企業の経営が安定していない可能性があります。
理由は以下です。
- 資本力の違い: 中小企業は大企業に比べて資本力が低いため、経済的な変動に対して脆弱である可能性が高い。
- 市場の変動: 特定の市場や顧客に依存する中小企業は、市場の変動や顧客の喪失により経営が不安定になるリスクがある。
- 資金調達の難しさ: 中小企業は大企業と比べて銀行からの融資獲得が難しい場合があり、資金繰りの問題が生じやすい。
事例を見てみましょう。
事例1:ある大手製造業から、新しい技術を持つ中小企業に転職。当初は業績も順調だったが、主要顧客の契約打ち切りにより、経営が急速に悪化。1年後には会社が倒産し、再び転職を余儀なくされた。
事例2:大手広告代理店から地方の中小広告会社に転職。しかし、地域の経済状況の悪化や主要顧客の撤退により、収益が大きく落ち込み、給与カットを経験した。
業績や資金繰り、主要顧客の状況などをしっかり確認することで、将来的な不安を減少させることが可能です。
筆者が大企業から中小企業へ転職した体験
私が大企業から地域密着型の中小企業へ転職した体験談は以下です。
- パワハラが蔓延している職場
- 企業文化が昭和で止まっている
- 有給が取れない
パワハラが蔓延してる職場
筆者が大企業から中小企業へ転職した体験談は、パワハラが蔓延している職場でした。
前職では定期的にハラスメント教育や実体調査を行っていましたが、転職先の中小企業では一度もありませんでした。
- 上司から、仕事のミスを指摘する際に、怒鳴られたり、罵倒されたりする
- 同僚から、仕事の進め方や考え方について、否定的な言葉を投げかけられたり、無視されたりする
- 見えない圧力で、強制的に残業や休出をさせる
まるで絵に描いたようなブラック企業でした。
転職活動をする際には、企業のハラスメント防止対策を調べて、ハラスメントに対する意識が高い企業を選ぶことが大切です。
また、転職エージェントに相談することで、ハラスメントに対する意識が高い企業を紹介してもらう方法も検討しましょう。
企業文化が昭和で止まっている
筆者が大企業から中小企業へ転職した体験談は、企業文化が昭和で止まっていました。
大企業では、企業文化の変化が求められており、毎年新しい価値観や働き方が取り入れられているケースが増えています。
一方、中小企業では、経営陣自らが変化を求めない限り、企業文化が変わることは難しいです。
筆者が大企業から中小企業へ転職して体験談は以下です。
- 上司の指示に従うことが求められ、自分の意見を言うことが難しい
- 年間休日が110日以下のため、大企業と比べてワークライフバランスが取りにくい
- ワイシャツの色は白色で無印限定、靴下の色も白限定で自由度が低い
企業文化の変化が遅れている企業に入社すると、戸惑いやストレスを感じる可能性が高くなります。
中小企業には魅力的な点も多いが、企業文化が時代遅れであるリスクもあるため、内定を承諾する前に十分な情報収集が必要です。
有休がとれない
筆者が大企業から中小企業へ転職した体験談は、有休がとれませんでした。
大企業では、有休取得が義務付けられているため、気軽に取得できることが多いです。
一方、中小企業では有給を取得する環境が整備されていないため、取得が難しいケースがあります。
筆者が大企業から中小企業へ転職した体験談は、以下の通りです。
- 有休を10年以上取得したことがない従業員が数名いた
- 有休を取得する場合は、社長決済
- 有休を取得したあとは、周りから冷ややかな目で見られる
転職活動をする際には、必ず有休取得状況を確認しましょう。
大企業から中小企業へ転職する際の注意点
- 転職する目的をはっきりさせる
- 求人票からブラック企業を見極める
- 社内見学の対応に騙されない
転職する目的をはっきりさせる
大企業から中小企業へ転職する際の注意点は、転職する目的をはっきりさせることです。
大企業と中小企業では、働き方や待遇など、さまざまな違いがあります。
- 組織の違い: 大企業と中小企業とでは、組織の構造や文化、働き方が大きく異なる。この違いを理解しておかなければ、新しい職場での適応が難しくなる可能性がある。
- 期待値のギャップ: 転職の際、自身の期待と新しい職場の現実とのギャップが生まれると、転職後の満足度が低くなる。事前に期待値を明確にし、それを基に企業選びをすることが必要である。
- 統計データ: 実際に、転職者の約50%が「期待と現実のギャップ」を転職後の不満点として挙げているという調査結果がある。
以下に、転職する目的が曖昧だったために後悔した人の例をいくつか挙げます。
- 大企業から中小企業へ転職して、残業が減ったと思ったら、給与も下がり、生活が苦しくなった
- 大企業から中小企業へ転職して、自由度が増したと思ったら、仕事の裁量権が少なく、やりがいを感じなくなった
- 中小企業特有の手間の多さやコミュニケーションの多さに苦しんだ
大企業から中小企業への転職を考える際、ただ求める環境の変化や自身のキャリアビジョンを明確にするだけでは不十分です。
その背後にある具体的な希望や求める環境をしっかりと定義しましょう。
求人票からブラック企業を見極める
大企業から中小企業へ転職する際の注意点は、求人票からブラック企業を見極めることです。
大企業と比べて、中小企業ではブラック企業の割合が高い傾向にあります。
求人票からブラック企業を見極めるポイントは以下です。
- 給与や待遇が相場よりも明らかに低い
- 残業や休日出勤が当たり前のように記載されている
- 応募条件が厳しく、学歴や経験が重視されている
- 採用プロセスが簡易で、面接回数が少ない
- 応募者の個人情報やプライバシーを過度に収集する
実際の労働環境や給与体系、企業文化など、さまざまな角度からの情報収集と分析が必要です。
求人票の情報と合わせて、口コミサイトなのででブラック企業かどうかを判断しましょう。
社内見学の対応に騙されない
大企業から中小企業へ転職する際の注意点は、社内見学の対応に騙されないことである。
中小企業では、社内見学で応募者の印象を良くするために、良い部分ばかりを見せようとする傾向があります。
そのため、社内見学の対応に騙されて、入社後にギャップを感じて後悔するケースがあります
以下に、社内見学の対応に騙されて後悔した人の例をいくつか挙げます。
- 社内見学の際には、残業が少ないと言っていたが、実際に入社したら残業が当たり前だった
- 社内見学の際には、社員同士の雰囲気が良く、働きやすいと言っていたが、実際に入社したら社員同士の人間関係が悪かった
- 時には社員一人ひとりが丁寧に仕事を教えてくれる印象を受けたが、入社後は自己解決を求められる環境だった
社内見学の際の注意点は以下です。
- 社内見学の際には、実際に働いている社員に話を聞いて、社内の雰囲気や働き方を確かめる
- 社内見学の際には、質問をたくさんして、疑問点を解消する
- 社内見学の際には、自分なりに冷静に判断する
中小企業庁「中小企業における就職・転職に関する調査」によると、中小企業で働く人の約3割が、入社前に思っていたイメージと実際のギャップを感じています。
そのため、大企業から中小企業へ転職する際には、社内見学の対応に騙されないように注意することが大切です。
大企業から中小企業の転職先を選ぶポイント
大企業から中小企業の転職先を選ぶポイントは以下です。
- 転職エージェントを活用する
- 転職前に実際に働いている社員の声を聞く
- ITを積極的に活用しているか確認する
- 給与水準が高すぎないか確認する
- 従業員の離職率・求人の頻度を確認する
転職エージェントを活用する
大企業から中小企業の転職先を選ぶポイントの一つは、転職エージェントを活用することです。
大企業と中小企業では、働き方や待遇など、さまざまな違いがあるので、自分に合った転職先を見つけるのは、簡単ではありません。
転職エージェントは、大企業から中小企業への転職に精通したキャリアアドバイザーが、求人の紹介や面接対策などを無料でサポートしてくれるサービスです。
転職エージェントを利用するメリットは以下です。
- 自分に合った求人の紹介を受けられる
- 面接対策などのサポートを受けられる
- ブラック企業を避けられるような情報を得られる
転職エージェントを活用して大企業から中小企業へ転職した人の例をいくつか挙げます。
- 自分のスキルや経験を活かせる中小企業を見つけることができた
- 面接対策を受けて、中小企業の面接で自信を持って話すことができた
- ブラック企業を避けられるような情報を得ることができた
大企業から中小企業への転職は、人生の大きな決断です。
後悔しないためにも、転職エージェントを活用して、自分に合った転職先を見つけることをおすすめします。
転職前に実際に働いている社員の声を聞く
転職前に実際に働いている社員の声を聞くことは、大企業から中小企業の転職先を選ぶポイントの一つです。
求人票や会社のホームページからの情報だけでは、本当の働き方や雰囲気を把握しきれません。
- 会社説明会や面接の際に、社員に質問する
- 社員のSNSや口コミサイトを参考にする
- 転職エージェントに相談する
実際に働いている社員の声を聞くことで、以下の情報を得ることができます。
- 仕事内容や業務量
- 残業や休日出勤の状況
- 社内の雰囲気や人間関係
- 経営者の考え方や社風
これらの情報を踏まえて、自分に合った転職先かどうかを判断することができます。
後悔しないためにも、転職前に実際に働いている社員の声を聞いて、自分に合った転職先を見つけましょう。
ITを積極的に活用しているか確認する
大企業から中小企業の転職先を選ぶポイントの一つは、ITを積極的に活用しているか確認することです。
ITの活用は、中小企業の働き方改革や生産性向上に欠かせない要素になります。
ITを積極的に活用している中小企業のメリットは以下です。
- 業務の効率化・自動化により、残業や休日出勤の削減が可能
- 新しい働き方の導入により、ワークライフバランスの実現が可能
- データの活用により、経営の意思決定の精度向上が可能
ITを積極的に活用し、働き方改革や生産性向上を実現した中小企業の例をいくつか挙げます。
- 営業支援ツールの導入により、営業活動の効率化を図り、残業時間を削減した企業
- クラウドサービスの活用により、テレワークを導入し、ワークライフバランスを実現した企業
- データ分析ツールの導入により、顧客のニーズを把握し、売上を向上させた企業
大企業から中小企業への転職を検討している場合、ITの活用状況は重要なチェックポイントとなります。
ITを積極的に活用している中小企業であれば、ワークライフバランスを重視しながら、やりがいを持って働くことができる可能性が高いと言えます。
給与水準が高すぎないか確認する
給与水準が高すぎないか確認することが、大企業から中小企業の転職先を選ぶポイントの一つです。
給与水準が非常に高い場合は、その背後に隠れたリスクや条件を慎重に評価する必要があります。
業界平均と比較して非常に高い給与を提示する企業は、過度な残業や休日出勤、高い業績目標などを要求される可能性が高いです。
その場合、実際の時給換算では業界平均を下回ることも考えられます。
中小企業への転職を考える際、給与が業界平均よりも高い場合は、その背後の理由や条件をしっかりと確認することが不可欠です。
高い給与が提示されている場合でも、それに見合った働き方や職場環境であるかを慎重に検討することで、後悔のない転職活動が可能となります。
従業員の離職率・求人の頻度を確認する
大企業から中小企業の転職先を選ぶポイントの一つは、従業員の離職率や求人の頻度を確認することが大切です。
一般的に、中小企業では大企業に比べて離職率が高い傾向があります。
厚生労働省の「令和2年中小企業庁労働力調査」によると、中小企業の離職率は15.4%、大企業の離職率は10.7%です。
これは、中小企業では大企業に比べて、労働条件や職場環境が悪いなどの理由で、社員が辞めてしまうケースが多いです。
実際に私も中小企業の労働環境や人間関係に耐えられずに、半年後に退職した一人です。
中小企業を転職先として選ぶ際には、従業員の離職率や求人の頻度を確認することが、企業の健全性や働きやすさの指標として有効になります。
継続的に利益を出せているか調べる
継続的に利益を出せているか調べることは、大企業から中小企業の転職先を選ぶポイントの一つです。
中小企業は、大企業に比べて経営が不安定な傾向があるので、企業の安定性を判断する重要な指標となります。
- 経営の安定性: 継続的に利益を出せている企業は、経営的な安定性を持っている可能性が高く、転職後のリスクが低くなる。
- 将来性の確認: 企業が利益を上げ続けているかどうかは、その事業の持続的な成長性や将来性を示す指標となる。
- 賞与や昇給の可能性: 利益を継続的に上げている企業は、従業員への賞与や昇給の可能性も高まる。
継続的に利益を出せているかどうかを調べるには、以下の方法があります。
- 決算書を調べる
- 業界動向を調べる
- 転職エージェントに相談する
大企業から中小企業への転職を検討している場合、企業の安定性は重要なチェックポイントとなります。継続的に利益を出せているかどうかを調べることで、安心して働ける転職先を見つけることができます。
まとめ
大企業から中小企業への転職は、近年の転職トレンドの一つとして注目されています。
多くの転職希望者が中小企業の柔軟な組織文化や、直接的な成果への寄与のチャンスを求めて動き出しています。
しかし、その一方で大企業の安定した経営基盤や研修制度などの恩恵を失うリスクも伴います。
そのため、転職の際には自身のキャリアビジョンと中小企業の魅力やリスクをしっかりと比較検討することが必要です。
〈大企業から中小企業へ転職するメリット〉
- 転勤の可能性が少ない
- 大企業で経験したスキルを活かせる
- 裁量があるので仕事にやりがいを感じる
- 意思決定のスピードが早い
- 臨時ボーナスをもらえる可能性がある
〈大企業から中小企業へ転職するデメリット〉
- 教育体制が整備されていない
- 担当外の仕事を任せられる
- ハラスメントに対する意識が低い
- 福利厚生が少ない
- 経営が安定しない可能性がある
中小企業の場合、情報公開が少ないことが多いため、転職のプロからのアドバイスを受けることで、自身に合った企業を探すサポートを受けることができます。
自力での求人探しは困難な場合が多いため、転職エージェントの活用して効率よく転職活動しましょう。